読了【11】

横道世之介

横道世之介

行動はこの上なく凡庸な、しかし名前だけが非凡な世之介のどこにでもあるような話であったが、80年代のモラトリアム大学生の空気が表現されていたと思う。最後の最後まで淡々と暖かい空気で進むエピソードに、くすくす笑いながらもこれがホントに吉田修一の作品なのか?(いい意味で)と読み進めたが、お母さんの手紙で泣いてしまった。読後なんか暖かく、いい気持ちになってしまった